アフリカでExpat~駐在帰国後、米国株投資やら優待株投資やら

アフリカ駐在で貯めた資金を、米国株や優待株に投資しています。投資を通じて学んだことや、資産状況の公開、またアフリカ駐在の与太話を記載していきたいと思います。

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米国株投資:Kosmos Energy (KOS)に関して


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私は既にXOMに200万以上投資しているので、Oil and GasのUpstream系企業への投資はこれ以上避けようかと思っていましたが、著名投資家広瀬氏がKosmos Energy (KOS)に注目しているとの発言があったので、株価が低い(USD2ドル/share程度)こともあり思わず追加で購入してしましました。映画Big Menでその油田開発の様子が描かれている企業であり、映画自体も非常に面白かったのでブログにKosmos Energyの事をまとめたいと思います。

 

Kosmos Energyとは

Kosmos Energyの設立は2003年、創業者として4名の名前があり、それぞれ弁護士バックグラウンド、ファイナンスバックグラウンド、2名の油ガス田の探鉱バックグラウンドの方々のようです。実際にはその中の1名のJim Musselmanが他の方に声をかけ創業したようで、創業当初から2010年末までMusselman氏がCEOを務めていました。ガーナJublee油田開発でFCPA違反を疑われ、その責任を取らされるような形でCEOの座を退いています。Musselman氏自身その後はまた別のエネルギー企業を起業していますが、他の創業者の方々も起業したり転職したりしています。

Kosmos Energyは2007年のガーナ Jubliee 油田の開発により大きく成長しました。その開発の様子は映画Big Menにも描かれ、BBCのドキュメンタリーでも特集されています。発見からわずか3年半で生産開始と、とんでもないスピードで生産開始したプロジェクトになります。油田が1800mもの深海にある事や、様々な立地や地政学的問題からFPSOと呼ばれる海上の生産設備で生産を行っているようですが、日産8.8万バレルもの油田を生産しているようです。油価50ドルで計算すると、1日あたり440万ドルの売り上げを上げられる計算になります。当然開発は数社で行っており、更に現地政府にも税金や契約次第では現物等、様々渡す部分ありそのまま全て自分達のキャッシュになる訳ではありませんが。

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映画Big Menでは、当時のCEO Musselman氏が当時のガーナ政府と非常に良好な関係を築き、大きなリスクを背負いながらも油田開発を推し進める様子。また、いざその油田が素晴らしい価値を持っていると判明すると多くの妨害が入り混沌とした様相を呈していく様が描かれています。映画の中で、Musselman氏はJubliee油田の価値は40億ドルを超えるとの発言も行っており、多くの関係者が油田の恩恵に与ろうと関与してくるその時の実際の様子が、実際の映像を使われ映画になっているので非常に面白いです。

他にも撤退したようですがモロッコ他と主権で揉めている西サハラ沖でもガス田開発を行おうとしていたり、セネガル/モーリタニア沖でも超巨大ガス田であるTortueガス田を発見し、オイルメジャーのBPと開発を進めています。アフリカの海上油ガス田で非常に存在感のある企業となっています。

Kosmos Energy資産

上述通り、主にアフリカの海上油ガス田の資産を保有していますが、他にメキシコ湾にも資産を保有しています。アニュアルレポートによると保有資産は以下。

ガーナ、セネガルモーリタニア赤道ギニア、メキシコ湾に資産を持ち、メキシコ湾ではオペレーターシップも持っているようです。

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Kosmos Energy 財務状況

Kosmos社売上です。他のエネルギー企業同様、2020年はコロナ、油価下落の影響を多くく受け、2019年の半分程度の売り上げになっています。またメキシコ湾を巨大ハリケーンが襲い、生産が停止した事も大きな要因に。

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Net incomeです。前年同期は利益もしっかり出ていましたが、今期は赤字。通期でも大幅赤字になっています。Upstreamのみでオイルメジャーの様にDownstreamを持っている会社では無いので、油価に大きく左右されます。

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 これだけ見ると絶望的ですが、2020年通期は油価34ドルで計算されており、ワクチン普及により油価も少しずつ回復してきているのはプラス要因です。また、2023年にはセネガル/モーリタニア沖の巨大ガス田の生産も始まり、LNGの出荷が可能になります。現在LNGは冬季の電力需要増加のため、価格が高騰しており史上最高値(MMBTUあたり30ドルを突破)しています。再生可能エネルギー促進何のこっちゃと言わんばかりの上昇っぷりです。2023年どうなっているかは予想できませんが、LNG需要は引き続き伸びていくと見られていますので、今後の成長に期待です。

この記事のまとめ

以上、Kosmos energyに関してのまとめでした。博打的要素も強い、Oil and Gasの上流に特化した会社ですので、あまり突っ込みすぎるのは危険。しかしながら株価も2ドルと安く、多少買った株が紙くずになってもインパクトは少ないので、少しだけ保有というのを続けて行こうと思います。(現在200株保有。)