アフリカでExpat~駐在帰国後、米国株投資やら優待株投資やら

アフリカ駐在で貯めた資金を、米国株や優待株に投資しています。投資を通じて学んだことや、資産状況の公開、またアフリカ駐在の与太話を記載していきたいと思います。

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【米国株投資】Fastly暴落


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14日のAfter Marketで暴落し、市場を賑わせたFastly。15日の米国時間でも引き続き下落し、最終的に昨日は27.18%下落の89.7ドルで終えました。そもそもこの1か月で、130ドルを超えてくるなど急騰が目立っていたので、私は70ドルまで下がれば買おうと思い、指値を入れていました。結局刺さらず。その後よくよく財務諸表や、ニュース記事を見て、注文は取り消しました。

そんなFastlyに関し、紹介していきたいと思います。そもそも本来私の投資指針とは合わない銘柄ですので、刺さらなくて正解。。

 

Fastlyとは

Fastlyには日本語でも会社紹介ページがあります。

HPの会社概要は以下。

”Fastly は、世界で最も人気のデジタル企業に利用されています。これらの企業が高速かつ安全、スケーラブルなオンライン体験を提供し、利用者の期待に応え続けるためのサポートを行っています。さらに、多くのお客様に信頼されている Fastly のエッジクラウドプラットフォームにより、技術的イノベーションの加速、進化し続ける脅威への対策、そしてオンデマンドでのスケーラビリティを実現しています。2011 年に創業した Fastly は、国内では日本経済新聞社、メルカリ、クックパッド、一休、海外では AirbnbGitHub、Alaska Airlines、Pinterest、Vimeo、The Guardian、The New York Times、Ticketmaster といったサイトで採用されています。詳細は Fastly.jp をご覧ください。また、Twitter @FastlyJapan でも最新の情報を提供しています。”

日経、メルカリ、New York TimesAirbnbで採用されているのだというだけで、凄い技術を持っているのだろうなとは思いますが、エッジクラウドプラットフォームと私のような重厚長大な業界にいる者には聞きなれない言葉が出てきます。

調べてみようと思うと、今度はFastlyはCDN(Contents Delivery Network)を提供し、インターネット上のデータ処理速度の改善に貢献する会社ですとまた聞きなれない言葉が。

CDNサービスとは、あるデータがある元のサーバーに直接アクセスするのではなく、その元のサーバーとの仲介役となるようなFastlyのサービスを介してデータを受信する事により、元のサーバーへの負荷を下げるネットワーク上の商社のような役割をするサービスのようです。

そしてFastlyのサービスは、仲介役が只の仲介ではなくデータを保存しておく機能もあり、毎回元のサーバーにアクセスすることなく、ユーザーは仲介役となるFastlyのサービスとのみやり取りする事でデータを得られるサービスであるようです。これをエッジクラウドプラットフォームと言うようです。ネットワーク上に倉庫機能を持った商社のようなイメージでしょうか。これにより、元のサーバーへの負荷を減らしつつ高速通信をかのうにするのだとか。

現在は主に、動画や画像といったサービス提供になっていますが、今後様々なIT、AIの進化により様々なサービス提供を実現できるのではという期待もあるようです。医療や自動車業界へのサービス適用も考えられるのかもしれません。

www.fastly.jp

何故暴落

第三四半期の決算発表予測が、アナリスト予測に届かない事が確実視されている事、またその理由がアメリカと中国のTikTokでの揉め事により、TikTokからの需要が期待に届かなかったからだとの分析がされているようです。

財務状況は

未だ正式に第三四半期の決算発表は行われていないので、第二四半期の決算情報です。

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  • 売上は前年同期比62%増、粗利益は77%増と順調に推移しているようです。
  • 他方販管費マーケティング費用の増え方が大きく、コストも前年比で60%増となり、営業利益は大きく赤字です。
  • 2019年同期の金利負担と比べると、2020年の金利負担は大きく減っているものの、大幅営業赤字の中借り入れも大きく、例え売り上げが好調とは言え、安定的に投資できる銘柄とは思えません。株価の異常なボラティリティの高さも納得です。
  • 更に売り上げに占めるTikTokの割合が、12%と高く、今回の暴落の様に地政学的影響に巻き込まれやすいというのも不安要素の一つです。

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  • BSを見ると、キャッシュは257Millions USDと十分にあり、流動資産525Millions USDに対し流動負債38 Millions USDと余裕があるようです。
  • 負債を見ると現金資産と比べて負債は大きくはありません。Additional Paid in Capitalが760 Millions USDと非常に大きく、株価の急上昇の恩恵を受けているものと思います。
  • 負債66 Millions USDに対し、資本の部が608 Millions USDと中々にいびつなBSです。

 

  • キャッシュフローに関しては、これまで一度も営業黒字になったことの無い会社ですので、当然営業キャッシュフローはマイナス。本業で現金を稼げていないと思うと、リスクばかりが目に付いてしまい投資意欲は沸きません。。

この記事のまとめ

一時的な株価急上昇、暴落により、Fastlyの購入を検討しましたが、こんなリスクが高くギャンブルとしか思えない銘柄、積極的に購入できません。

営業利益が黒字になる事があれば、その際に購入検討したいと思います。ギャンブルしたくなる気持ちをマネージできるか、この一月程は気持ちの強さが試されそうです。